「この世には自分と瓜ふたつの人間が三人いる!」と云われています。
実は私、24歳の時にそのうちの一人に出会った事があります。
出張で名古屋に向かう新幹線の通路を歩いていると、何と座席に『わたし』が、いや、正確に言うと私と瓜ふたつの誰かが座っていたのです!
私は思わず立ち止まり、その『わたし』としばらく見つめ合ってしまいました。
顔、髪型、眼鏡、背格好、服装の趣味、醸し出す佇まい・・・何から何まで私そのものなのです。
先方もポカンと口を開けたまま同様に私を観ていました。
お互い理由もなく軽い会釈を交わしたのちその車両を通り過ぎて行きましたが、今思うとあれは世に言う「ドッペルゲンガー現象」だったのでしょうか?
「ドッペルゲンガー現象」とは、自分の姿を第三者が違うところで見る、または自分で違う自分を見る現象のことです。
また俗説では、ドッペルゲンガーを体験すると近いうち寿命が尽きると言われています。
なにせ見たのは自分の生き霊な訳ですから、演繹法的考察を行えばその時私は幽体離脱していたことになります。
ユータイリダツー! なにやらやけに明るくそれでいて空虚な二人組の声が聞こえて来そうですが、現実問題、私は49歳の現在を活きていますから、それはあくまで俗説のようです。
あるいは、こうも考えられます。
自分によく似た三人というのはあくまで自分自身であって、ものを視る時間軸がズレているだけなのかもしれない。そう、昨年ベストセラーになった村上春樹氏の長編小説『1Q84』で描かれた天吾と青豆の世界のように・・・。確かに私が『わたし』に出会ったのは、私が24歳の時・・・それは1984年。
つづく Writen by 内裏
ドッペルゲンガー?
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